糖尿病の方にとって運動は、ダイエットの目的だけではなく、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくい状態)を改善し、血糖コントロールを良好な状態に保つ有効な治療のひとつとなります。運動療法の目安として、散歩、水泳、ウォーキングなどの有酸素運動を、1回につき15〜60分程度、食後1〜2時間以内に、週3〜5回行うこと、と言われています。しかし、なかなか運動する機会を得られていない方も多く、寒い日が続くとさらにその機会が遠のきがちです。
そのような場合、まずは、日常生活で体を動かすことを心掛けるようにしてみて下さい。例えば
@ テレビ見ながらスクワット
A 窓拭きをする際は、腕を意識しながら大きく拭く
B テレビを見ながら、体の後ろに両手をつき、両足をあげ腹筋に力を入れる
C 歯を磨きながら、かかとの上げ下げをする
D 電車に乗る際は、座席に座らない
E 外出の際は、なるべく階段を使う
F 目的の駅の一駅前で降りて歩いてみる
その他、ラジオ体操や、万歩計をつけてみることもお勧めします。歩数として、【一万歩】歩くことが推奨されていますが、全く歩いていなかった方が、【一万歩】歩くことは大変なことです。まずは、普段ご自身が何歩程度の歩数なのかを知り、普段より【1000歩】多く歩くことを目安に始めてみて下さい。
運動の時間を作るのが難しい場合、特別な運動をせずに、日常生活で体を動かす機会を増やすだけでも、長期間継続すれば効果があります。
ちょっとした工夫や意識で活動量をアップさせ、運動療法を生活の中に取り入れ寒い冬を乗り切ってください!!