2018年12月27日

糖尿病に良い食べ物はありますか?

診察や栄養指導の際に、『糖尿病に良い食べ物はありますか?』と質問を頂く機会があります。
空腹感をまぎらわせるために食べるのであれば、こんにゃく製品や海草・もずく・ところてん等のカロリーの低いものがよいでしょう。最近では、こんにゃく麺等を使用した低カロリーメニューも多く販売されていますので、自身の好みに合わせて選択してみて下さい。

また野菜やきのこ等に多く含まれる食物繊維は、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。低カロリーのものが多いので、特に体重が標準より重い方は、食事の最初のタイミングで野菜をたくさん食べて、空腹感を補うようにしてください。(但し、芋類・根菜類は除く)
栄養素の中でも、たんぱく質が不足してしまう方が多くいらっしゃいますので、空腹感を強く感じた際には、150〜200ml程度の豆乳を飲んでみるのも良いかと思います。

なお、「食べれば食べるほど糖尿病がよくなる」という食品はありません。
何度も耳にしているとは思いますが、糖質の多く含まれた嗜好食品やジュース類は血糖値を悪化させることに繫がりますので、極力避けた方が良いでしょう。
posted by 岡本内科クリニック at 09:56| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月06日

眼科検診に行っていますか??



当院では、患者様に定期的に眼科検診をするようお願いしております。
糖尿病の三大合併症である糖尿病網膜症は、放置してしまうと失明を引き起こす病気であり、わが国の後天的な失明原因の第2位となっています。
今回は糖尿病網膜症とは何か、眼科検診の必要性についてお伝えします。

<糖尿病はどうして網膜症を引き起こすのでしょう>
網膜は、光や色を感じ脳に伝える役割を持ちます。細い血管が張り巡らされ、血液から酸素や栄養分を受け取ることで機能しています。長年高血糖の状態が続くと、血管の壁に負担がかかり動脈硬化が進行して血液の流れが悪くなります。十分な血液を確保できないと、身体は代償的に新生血管という新しい血管を作り血流を確保しようとします。しかし、この新生血管は正常血管と比べて構造がもろく、破れて出血が起きやすいのが特徴で眼底出血や網膜剥離の引き金となります。網膜の変化は最悪の場合、視力低下や失明をもたらしてしまうのです。

<早期治療で失明は防げる!検診で進行をくい止めましょう!>
糖尿病になってから血糖コントロールが不十分なままに放置していると、糖尿病網膜症は7〜8年の内に徐々に進行していき、25年を経過する頃には80%を超える方に発症しています。
糖尿病網膜症は残念ながら初期の段階ではほとんどの人に自覚症状がなく、症状を感じた時には既に重症化しています。しかし、眼底検査によって異常を早期に発見することは可能であり、適切に治療をすれば視力低下や失明を防ぐことができます。そのため、眼科受診は重要であり、欠かせません。
ぜひ、自覚症状が無くても6か月〜1年に1度は眼科の定期検診を受けて下さい!
posted by 岡本内科クリニック at 15:13| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月21日

自己管理ノートの欄を埋める為に血糖測定をしていませんか?

 インスリン療法をされている方は血糖値をご自分で測定し自己管理ノートに記録されています。長年血糖測定を実施していると、いつしか血糖推移を考えずただただ測定して記入する。。。そのような繰り返し作業になっていませんか??しかし、血糖値をノートに書いて埋めることが目標になってしまってはせっかくの手間と時間をかけて実施した血糖測定が十分に治療や生活に活かされません。
ここでもう一度血糖測定の意義について考えてみましょう。

1. 血糖自己測定は何のためにやるのか
自分の血糖値を知り、良好な血糖コントロールが行えているのか、また自分の血糖値はどのように推移しているのか把握するために自己血糖測定をおこないます。直前の食事内容、活動量や強度によっても血糖値は変化するのでそれらの生活動作や行動がどのように血糖値に反映しているのか確認します。
そして、低血糖症状の出現や食事時間の関係などから低血糖が疑われる際には、血糖を測定し低血糖が確認されたら速やかに対処する必要があります。
 また、病院での採血ではその時の血糖値しかわかりません。普段の血糖がどのように推移しているのか、医師によるインスリン量や内服薬の調節に最も重要な情報となります。

2. いつ測ればいいの?
 日頃の血糖推移を把握する為にはいろいろな時間帯を測定できれば良いのですが、針やセンサーの数から血糖測定できる回数は限られています。
当院では目安として2型糖尿病の方は1日1〜2回、1型糖尿病の方は3〜4回の測定をおすすめしています。
 多めに測定して頂きたい時間帯は、「朝前(起床後の食事前)」とどこかの「食後(食べ始めから2時間後)」の時間帯です。朝前の数字は基礎インスリンの分泌が足りているのか、また前日夜の食事量が多すぎていないかなどが把握できます。また、食後の数字は食事の際に分泌される追加インスリンが足りていたのか、インスリン量を食事量で調節している方はその答え合わせにもなる大事な情報です。

将来の合併症を防ぐ為にも、良好な血糖コントロールは大切です。そして、良好なコントロールには日々の血糖値の測定が必要不可欠です。全く測定できていない方はまずは休日だけでも測ってみましょう。
 測定に関しての質問や測定してみて疑問に思ったことなど当院のスタッフにお気軽に声をかけてください。
posted by 岡本内科クリニック at 16:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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