インスリン療法をされている方は血糖値をご自分で測定し自己管理ノートに記録されています。長年血糖測定を実施していると、いつしか血糖推移を考えずただただ測定して記入する。。。そのような繰り返し作業になっていませんか??しかし、血糖値をノートに書いて埋めることが目標になってしまってはせっかくの手間と時間をかけて実施した血糖測定が十分に治療や生活に活かされません。
ここでもう一度血糖測定の意義について考えてみましょう。
1. 血糖自己測定は何のためにやるのか
自分の血糖値を知り、良好な血糖コントロールが行えているのか、また自分の血糖値はどのように推移しているのか把握するために自己血糖測定をおこないます。直前の食事内容、活動量や強度によっても血糖値は変化するのでそれらの生活動作や行動がどのように血糖値に反映しているのか確認します。
そして、低血糖症状の出現や食事時間の関係などから低血糖が疑われる際には、血糖を測定し低血糖が確認されたら速やかに対処する必要があります。
また、病院での採血ではその時の血糖値しかわかりません。普段の血糖がどのように推移しているのか、医師によるインスリン量や内服薬の調節に最も重要な情報となります。
2. いつ測ればいいの?
日頃の血糖推移を把握する為にはいろいろな時間帯を測定できれば良いのですが、針やセンサーの数から血糖測定できる回数は限られています。
当院では目安として2型糖尿病の方は1日1〜2回、1型糖尿病の方は3〜4回の測定をおすすめしています。
多めに測定して頂きたい時間帯は、「朝前(起床後の食事前)」とどこかの「食後(食べ始めから2時間後)」の時間帯です。朝前の数字は基礎インスリンの分泌が足りているのか、また前日夜の食事量が多すぎていないかなどが把握できます。また、食後の数字は食事の際に分泌される追加インスリンが足りていたのか、インスリン量を食事量で調節している方はその答え合わせにもなる大事な情報です。
将来の合併症を防ぐ為にも、良好な血糖コントロールは大切です。そして、良好なコントロールには日々の血糖値の測定が必要不可欠です。全く測定できていない方はまずは休日だけでも測ってみましょう。
測定に関しての質問や測定してみて疑問に思ったことなど当院のスタッフにお気軽に声をかけてください。
posted by 岡本内科クリニック at 16:32|
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