2017年04月26日

早食いが良くないわけは?

血糖値を下げるホルモンである【インスリン】は、基礎分泌と追加分泌の2つがあります。24時間ほぼ一定量が少しずつ分泌されているインスリンを基礎分泌、食事によって血糖値が上昇し始めることに反応して分泌され始めるインスリンを追加分泌といいます。食べるスピードが早すぎると、インスリンの分泌が血糖値の上昇に間にあわず、食後に血糖値が高くなりやすくなります。とくに糖尿病の方は、インスリン追加分泌のタイミングが遅いことが多く、早く食べることの悪い点が強調されてしまいます。
 また食べるスピードが早いほど、過食になりやすいこともわかっています。理由としては、食事でお腹が満たされても、それを「満腹になった」と脳に伝達するまでには時間差があり(およそ15分〜20分といわれています)、この時間差の間に食べてしまう量が多くなるためと考えられています。
食事の時間を長く取ることが難しい方もいらっしゃるかと思いますが、なるべく時間をかけながらよく噛むことを意識して(1口で30回噛むことが理想です)食べるように心がけてみて下さい。

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2017年04月20日

野菜ジュースは野菜の代わりになる?

当院では、糖尿病患者様に対し、糖尿病療養指導士である管理栄養士がいつでも栄養指導できる体制となっています。ご指導の際、野菜の必要性をご説明すると「野菜ジュースで摂っています。野菜はミキサーにかけて飲んでいます。」とおっしゃる方がいます。野菜には血糖値の上昇を緩やかにする働きがありますが、これは野菜に含まれる食物繊維によるものです。この食物繊維の量は、市販されている野菜ジュースでは、野菜を直接食べる場合に比べ、減ってしまいます。また、野菜ジュースには糖質を多く含む野菜(トマトや人参等)が使われやすいという問題もあります。200mlの野菜ジュースに含まれる糖質の量は、約15g、多いものでは30g(=3gスティックシュガー10本分)もあります。

野菜を食べる事から得られる効果は、食物繊維による血糖上昇を緩やかにする効果以外にもあります。
例えば…。
@野菜はよく噛んで食べるため、唾液の分泌が促され、口腔衛生の向上につながる。 
A噛む回数が増え、食事の時間がかかることで満足感が得られる。
B早食いの改善につながり、食べ過ぎによるエネルギーの過剰摂取の改善につながる。
等です。
その為、糖尿病の患者様には野菜はジュースではなく、出来るだけ噛む必要のある調理法をお勧めしています。ジュースやスープにするよりも、サラダや蒸し物などの調理法がお勧めですし、少し大きめにカットし、少し固めにゆでる事でも噛む回数を増やすことができます。糖尿病のご家族の中には、「よく噛んで食べて!早食いしないで!」と言い飽きたと思っている方も多いと思いますが、噛む回数を増やす調理法にする事で、患者様自身もご家族も食事の時間をより楽しむ事ができるのではないでしょうか。
また、野菜の摂取が増えてきた患者様には、できるだけ糖質量の少ない緑色野菜やきのこ・海藻類を多くすることもお勧めしています。春は一年の中でも、比較的緑色野菜の多い季節です。調理法などで悩む場合などもお気軽に、当院管理栄養士にご相談ください。
posted by 岡本内科クリニック at 09:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月31日

糖尿病で足を切るってどういうこと???

 糖尿病の合併症が原因となって足を切断することになる…。という話を聞いたこと
があると思います。いったいどのような原因で足を切断することになってしまうので
しょうか?また、足の切断を防ぐ為にはどうすればよいのでしょうか。
  糖尿病患者さんが、足の切断に至ってしまう原因として、合併症の1つである神経障害があげられます。
神経障害には「足がピリピリする、足の裏に砂利道を歩くような感覚だけが残っ
ている。」などの症状があります。そして悪化すると傷の痛みや炎症などに対し、
鈍感になり、放置してしまいます。さらに、血糖値が常に正常と比べて高い状態にある
糖尿病の方では、高血糖の影響から外からのばい菌と戦う免疫機能が低下しているため、傷の治りも悪く、感染症を引き起こしやすくなります。
 さらに高血糖状態は動脈硬化を引き起こします。動脈硬化とは血管の壁が硬く変形して血管を細くし血流を悪くさせます。さらにコレステロールが高いと血管内にプラーク(垢〈あか〉のようなもの)がたまりさらに血流を悪くさせます。血液の血流が悪いと、栄養のある新鮮な血液が体の全体まで届きにくく、足先の傷などがさらに治りにくくなります。傷が悪化し、最悪壊疽(足が腐る)を引き起こします。その結果、足を切断するといった処置がとられることがあります。
 では、どうしたら糖尿病から足を守れるのでしょうか。まずはもちろん良好な血糖
コントロールです。良好な血糖コントロールを維持することで、傷の治癒能力の
悪化を防ぎ、細菌感染を防ぐことができます。そして、さらなる神経障害の進行も
防ぐことができます。
 最後に、最も重要なのは、日々の足のケア(フットケア)です。足の裏は眼から離れており、普段靴下や靴を履いていることからもなかなか目につかない場所です。そのため、気づかないうちに傷ができていることもあり、お風呂上りなどに足の裏を観察する習慣を身につけて頂きたいと思います。足の裏が見えづらい場合は、手鏡を使ったり家族の方にみてもらう等、工夫も必要です。
 もし、傷が出来た際は、細目に観察をし、悪化したり、感染した様子(腫れ、
熱感、赤さ)が見られたら場合には、皮膚科やかかりつけ医に相談をしましょう。また、当院では糖尿病患者さんの初診時や必要時に閉塞性動脈硬化の検査や頸動脈エコーで実際の血管のプラークの有無を評価しています。合併症の発症・進行具合を評価し、必要であれば治療や指導などのフォローをおこなっていますので気になることがありましたご相談ください。
posted by 岡本内科クリニック at 15:48| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする